要介護認定には有効期間があり、期間満了後もサービスを使い続けるには更新申請(満了日の60日前から受付)が必要です。一方、有効期間の途中で心身の状態が大きく変わったときは区分変更申請をいつでも行えます。どちらも窓口は市区町村で、ケアマネジャーによる代行申請も可能です。この記事では2つの手続きの違い・流れ・注意点を解説します。はじめて認定を受ける方は要介護認定の申請方法を先にご覧ください。
更新申請と区分変更申請はどう違う?
| 項目 | 更新申請 | 区分変更申請 |
|---|---|---|
| 目的 | 認定を継続する | 状態の変化に合わせて要介護度を見直す |
| 申請できる時期 | 有効期間満了日の60日前〜満了日 | 有効期間中いつでも |
| 認定の有効期間 | 原則12か月(状態に応じて3〜48か月) | 原則6か月(状態に応じて3〜12か月) |
| 認定調査 | あり(やり直し) | あり(やり直し) |
| 結果通知 | 原則30日以内 | 原則30日以内 |
どちらの場合も、認定調査と主治医意見書にもとづく審査が改めて行われます。「更新だから前と同じ要介護度になる」とは限らず、状態が改善していれば軽く、悪化していれば重く判定されることがあります。
更新申請の流れと期限
いつまでに何をする?
- 満了日の確認:介護保険証に「認定の有効期間」が記載されています。
- 満了日の60日前〜満了日に申請:多くの市区町村は満了の前に更新のお知らせを郵送します。
- 認定調査・主治医意見書:新規申請と同じ流れで調査が行われます。
- 結果通知:原則30日以内。新しい認定は前の有効期間の翌日から適用されます。
更新申請の必要書類
- 要介護・要支援認定 更新申請書(窓口・市区町村サイトで入手)
- 介護保険証
- マイナンバーがわかるもの+本人確認書類
申請は本人・家族のほか、ケアマネジャー・地域包括支援センター・施設が代行できます。すでにサービスを利用している方は、担当のケアマネジャーが期限管理と代行をしてくれるのが一般的です。心配な場合は満了日を共有しておきましょう。
更新を忘れるとどうなる?
有効期間が切れると介護保険サービスを保険給付で利用できず、失効中の利用分は全額自己負担になるおそれがあります。失効した場合は新規申請からやり直しです。**「お知らせが来たらすぐ申請」**を徹底しましょう。
区分変更申請はどんなときに使う?
区分変更を検討する典型的な場面
- 転倒・骨折・脳卒中などで入院し、退院後に介護の手間が明らかに増えた
- 認知症の症状が進み、見守りや対応の負担が大きくなった
- 現在の支給限度額ではサービスが足りない(限度額超過分は全額自己負担)
- 施設入居を検討していて、現在の要介護度では対象にならない(例:特別養護老人ホームは原則要介護3以上。詳しくは特養の入居条件)
要介護度ごとの支給限度額と利用できるサービスの違いは要支援・要介護7区分の違いで詳しく解説しています。
区分変更申請の流れ
- ケアマネジャーに相談:状態の変化を記録・整理してもらいます(いつから・何が・どの程度変わったか)。
- 市区町村に区分変更申請:申請書+介護保険証。ケアマネジャーの代行も可能です。
- 認定調査・主治医意見書:新規と同じ流れ。調査時は普段の状態・介助の実態を正直に伝えます。
- 結果通知:原則30日以内。
区分変更の注意点
- 要介護度が下がる可能性もある:調査はやり直しのため、希望どおり重く判定されるとは限りません。
- 判定されるのは「介護の手間」:病名の重さではなく、日常生活にどれだけ介助が必要かで判定されます。調査には家族が同席し、具体的なエピソードで補足しましょう。
- 結果が出るまで約30日かかる:急いでサービスを増やしたい場合は、暫定ケアプランでの対応が可能か、ケアマネジャーに相談してください。
認定結果に納得できないときは?
結果に不服がある場合の手段は2つあります。
- 区分変更申請:約30日で新しい判定が出るため、実務上はこちらが使われることが多い方法です。
- 審査請求(不服申立て):都道府県の介護保険審査会に対して行います。認定の取り消しを求める正式な手続きですが、審理に時間がかかる場合があります。
どちらを選ぶべきかはケースによります。まずは担当のケアマネジャーや市区町村の介護保険窓口、地域包括支援センターに相談しましょう。ケアマネジャーとの相性に不安がある場合はケアマネジャーの選び方・変更方法も参考になります。
要介護度が変わったら施設探しも見直しを
要介護度が変わると、入居できる施設や費用負担も変わります。
- 要介護3以上になった → 費用を抑えられる特別養護老人ホームが選択肢に(費用を抑えたい方向けの施設一覧)
- 認知症の症状が進んだ → 少人数ケアのグループホームが選択肢に(認知症の方向けの施設一覧)
- 医療的ケア・重度対応が必要になった → 介護付き有料老人ホームなど(手厚い介護を受けたい方向けの施設一覧)
お住まいの地域の施設はエリアから探すでご覧いただけます。
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出典・参考
- 厚生労働省「要介護認定」:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/nintei/index.html
- 厚生労働省「介護・高齢者福祉」:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/index.html
- 更新申請は有効期間満了日の60日前から受付、結果は原則30日以内に通知されます。認定の有効期間は更新認定が原則12か月(状態に応じて3〜48か月)、新規・区分変更は原則6か月です。取り扱いの詳細はお住まいの市区町村でご確認ください。
まとめ
要介護認定を続けるには有効期間満了前の更新申請(60日前から受付)が必要で、状態が大きく変わったときは期間中いつでも区分変更申請ができます。どちらも認定調査はやり直しになるため、普段の介助の実態を正直に・具体的に伝えることが適切な判定への近道です。期限管理や申請代行はケアマネジャーに任せられるので、状態の変化を感じたらまず相談してみましょう。